フィアット850スパイダーが入庫致しました。 このキュートなスパイダーは初期モデルであり、なんといっても、ボディラインに沿ったヘッドライトが魅力的です。このスリット入りライトの光源部分はバルブとリフレクターから構成されているキャレロ製であり、ランボルギーニ・ミウラと同じ製品であり、テールランプもミウラと同じです。
このヘッドライトを最初に取り入れたクルマは、850スパイダーのデザイナーであるジョルジェット・ジュージアーロがベルトーネに在籍していた時の作品で、1963年のジュネーブ・ショーに出展された、「シボレー・コルヴェア・テステュード」というショーモデルでした。因みに「テステュード」とはスペイン語で亀を意味しますが、何となくこのヘッドライトを装着しているクルマは亀のようにも見えます。
後期モデルになると、このチャーミングなヘッドライトも最大の輸出国であるアメリカの安全法規をクリアする為に、魅力に乏しい直立したデザインに変更されてしまいます。この、68年のフェイスリフトで車名が「スポーツ・スパイダー」に変更されました。
FIAT850シリーズはスパイダーの他に、ファミリアーレ、クーペ、ワゴンと様々なモデルのラインナップがありました。
エンジンは同じ850ベルリーナの34psから49psへと実に40%以上のハイチューンが施されており、ウェーバー・ツイン・チョークを備え、どんな回転域でも滑らかに回り、印象的な加速をもたらしてくれる。リヤエンジンゆ えに、エンジンを比較的容易に降ろせるのもこのクルマの利点です。ボルト止めのリヤパネルを取り外せば、パワートレインを後ろに引き出して整備する事が出来ます。
駆動方式は同年代に発売されていたFIAT500・600同様のダンテ・ジアコーザの設計によるRR駆動です。
このレイアウトのおかげで、フロント部分に充分なスペースのトランクを生み出す事が出来ました。
シルエットが素敵な幌は、最初に前⇒後ろから折りたたみ、リアデッキのリッドを開けて、収納するという手軽さです。荷物をたくさん積んで、どこまでも走って行きたくなる、グランド・ツーリングに最適の1台です。もちろんクラシック・ラリーにも!
SPECIFICATION
車名 | FIAT 850 Spider |
グレード | 850 Spider |
生産国 | ITALY |
年式 | 1968 年 |
車検 | 2016年6月 |
ボディカラー | レッド |
内装 | ブラックレザー |
ミッション | 4MT |
ハンドル | LHD |
排気量 | 850 cc |
過給器 | NA |
燃料 | ガソリン |
サイズ | 3780 x 1500 x 1220 mm |
乗車定員 | 2 人 |