このクルマの正式名称は大変長く、「フィアット・アバルト・デリバツィオーネ 750 グランツーリズモ・ビアルベーロ・ザガート」となります。ベースモデルはフィアット 600を使用し、トリノのスクーデリア・アバルトのマジックパワーとカロッツェリア・ザガートのボディワークで生まれたのが750ザガートGTです。エンジンはフィアット600 の633ccユニットを利用して、シリンダーを僅かに拡大、ストロークを56mmから64mm伸ばしたクランクを組み込むことにより、ノーマル比18%アップの749ccまで排気量を拡大しています。ボディはアルミ製であり、特徴的なダブル・バブル・ルーフを特長としており、後年のレコルト・モンツァになるとこの個性的なルーフではなくなり、通常のルーフになってしまいます。ドアに内蔵されているアルミ削り出しのアウタードアハンドルは、1990年台後半から2000年台前半に生産されたフィアット・バルケッタで再現されています。ルーフと共に特長的なリアエンジンフードですが、大量のエア導入というアバルトの要求に対してのアバルトからの回答が、この巨大なエア・スクープ状のエンジンフードです。実車に搭載されているエンジンはアウトビアンキA112のエンジンとなり、前オーナー様のセンスで最高の走りを体感できるコンディションに仕上げられています。全ての操作系はスムーズに機能し、ドライブする楽しさの虜になります。初期に搭載されていたエンジンも付属致します。エンジン内容は、ブロックとヘッドはフィアット600用、クランク、ピストン、カムはフィアット850用で構成されています。