ポルシェ・911カレラ(タイプ991後期型)マイナーチェンジで最大の変更点は、やはりターボ化された新型パワーユニットの採用です。2021年までに欧州市場で販売する新車1台あたりの企業別平均CO2排出量を95g/km以下するという「2021年規制」に対応するため、ポルシェは新しい道を選びました。クーペおよびカブリオレのカレラとカレラSに搭載されるのは、いずれも排気量3リッターとなるツインターボエンジン。排気量こそ小さくなったが、最高出力はカレラが370ps(272kW)の450Nm、カレラSが420ps(309kW)の500Nmと、いずれも先代比で20ps(15kW)のパワーアップが図られています。

0-100km/h加速に関しても、先代を上まわるスペックを有する新型911カレラ。スポーツクロノパッケージ(オプション)を装備したPDK仕様では、先代よりコンマ2秒速い4.2秒をマーク。同仕様のカレラSでは、3.9秒(おなじくコンマ2秒短縮)と俊足です。こうした優れたパフォーマンスを発揮するなかで、搭載される新世代エンジンは、先代と比べ約12パーセントも燃費効率性に優れるという。911カレラのPDK仕様車の場合で、7.4リッター/100km(約13.5km/l)、また911カレラSのPDK仕様車の場合で、7.7リッター/100km(約13km/l)と優れた低燃費となっています。マイナーチェンジを機に大きく変わった点は他にもあり、電子制御ダンパーシステムで「ポルシェ アクティブサスペンション マネージメントシステム(PASM)」が、911カレラの全モデルに標準で装備されるようになりました。