オーテック ザガート ステルヴィオは、日産の子会社で特別な車両の製造・販売を専門とするオーテック・ジャパンと、カロッツェリア・ザガートが共同開発した200台限定ハンドメイドの高級スポーツクーペです。

「スカイラインの父」として知られる櫻井信一郎率いるオーテックジャパンは、F31レオパードのプラットフォームをベースに開発を進めました。全長を300mm以上短縮し、ワイドボディ化に伴うドア周辺の大幅な改造、ブレーキの強化、サスペンションダンピングの調整、マウントポイント及びサイドステップ周辺の補強等をおこない、シャシーの改造とVG30DETエンジンをベースにしたチューンアップが施されています。フルエンジンバランス調整、ギャレット製ターボチャージャー・インタークーラー・オイルクーラーといった専用部品の開発、燃料供給システムと吸排気システムの改良により、当時のベンチマークであったテスタロッサや930ターボといったスーパーカーに匹敵するパワー性能を誇ったといわれます。

ザガートでは、ハンマーで打たれたアルミニウム合金によるボディシェルの成形、一体型サイドミラーを備えた特徴的なカーボンファイバー製ボンネットの造形、ウォールナット材とフルレザー張りの内装の製作、そして美しいラッカー塗装の施しなどが職人たちによっておこなわれました。ザガートの魅力が十二分に出ているモデルといえるでしょう。

こちらの車両は以前弊社にて販売させていただいた一台です。これまで数名のオーナーによって大切に維持され、今でも非常に良いコンディションを保っています。