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ガレーヂ伊太利屋では、培ってきた歴史を活かし、海外のスペシャルショップとも連携しております。本国の職人によるレストアや、特別な車両のご案内が可能です。
トリノ自動車博物館(MAUTO)で、「La Forma del Futuro(The Shape of the Future)」展がスタートしました。この展覧会では16台の特別な車によって、時代を先取りして未来を思い描き、それを形にしてきたピニンファリーナの世界を提案します。世界で最も有名なイタリアのデザインハウスが3世代、90年以上の歴史の中で表現してきた世界を見せるプロトタイプ、ドリームカー、エクスクルーシブカーが用意されます。
展示されている16台のモデルは、イタリアンデザインを世界に広めたブランドの歴史を語るだけではありません。直観力と周囲を巻き込み自動車を発展させてきたカリスマ性を持った男たちの物語でもあるのです。創業者のピニン・ファリーナは、スタイルの進化とエアロダイナミクスの研究の先駆者でした。1936年には、革新的なアプリリアのコンセプトを追求し、その後、チシタリア 202のような歴史に残る美しいボディや、フェラーリ、ランチア、アルファロメオ、ロールス・ロイスといった一流ブランドのモデルを数多く手がけました。
彼のイノベーションへの適性は、息子のセルジオ・ピニンファリーナに引き継がれました。彼は1972年、石油危機の最中にイタリア初の風洞を建設することを決断し、エネルギー効率、排出ガス、エコロジー、サステナビリティといった概念を世間に広めました。 この概念は後に、数え切れないほどの研究用プロトタイプで再検討されることになります。例えば、1978年に発売された初の電気自動車やコンパッソ・ドーロを受賞した「CNR」など。2000年代に入ってからは、ピニンファリーナ家の3代目がイノベーションを起こしました。
アンドレア・ピニンファリーナは、未来のフォルムとテクノロジーに関する一連の研究プロジェクトを立ち上げ、電気自動車のシティカー “ブルーカー “や “シンテシ “などを発表しました。ピニンファリーナは、コネクティビティとインフォテインメントというテーマを追求した最初の企業のひとつとなったのです。現在の会長であるパオロ・ピニンファリーナは、環境に配慮したプロジェクトを推進しています。電気自動車のコンセプトモデル「ニドEV」や「カンビアーノ」、水素エンジンを搭載した初のトラックカー「H2スピード」、そしてピニンファリーナで生産される小規模なシリーズとなる電気ハイパーカー「バッティスタ」など、環境に配慮したプロジェクトを展開しました。
MAUTOでの展示は、過去の洞察を讃えるだけでなく、“明日のクルマ”を考えるきっかけとなることを目指しています。ピニンファリーナの90周年を記念したこの展覧会は、自動車デザインの科学的知識を広めるという、MAUTOのコミットメントを実行するものです。すべてのクルマ、すべてのプロトタイプが、歴史的瞬間のニーズに応え、未来と過去の狭間で、時間を超越した価値を持っています。芸術品といえる車たちが揃うThe Shape of the Futureは2021年9月12日までの開催。日本から現地を訪れることは難しい状況ですが、まずは写真でお楽しみください。