エクセレントコンディションのフレンチ ロケットが入庫しました。WRCに勝つために生を受け、ホモロゲーションをクリアしうる数だけ世に出たサンクターボ、屋根そのものがスポイラーといった感じの空力曲線を持ち、後足にはパワーユニットの凄味を物語る 220 / 55VR365の強靭なミシュランTRXを装着。まさしくシルエットフォーミュラ然としています。ただ単に無骨なそれではなく、粋なパリジャンを感じさせるエスプリも持ち合わせています。この種のクルマにありがちな気難しさはなく、防音断熱材、本革などをたっぷり使った魅力的な室内はイタリアの工業デザイナー マリオ・ベリーニのデザイン。サンクターボのスタイリングは本当に魅力的です。なにより、オーバーフェンダーの造形は「凄い！」の一言。空力特性はさぞ悪いと想像出来ますが、ここまでやると魅力も増します。全幅は1750mmに及ぶ為、1.4Lの排気量ながら３ナンバーとなります。1.4L 直列4気筒OHV エンジンをミドシップに搭載しています。160馬力の５ターボの加速感はターボが効きはじめる4000回転あたりから味わます、そこからはギアリングが低く感じられる加速になりますが、このあたりがラリーカーらして面白く感じます。リミテッドスリップデフを効かせてのカウンターステアも自由自在です。

パールホワイトのボディにベージュ内装の遊び心の見事さとパワフルな心臓を兼ね備えたマシンはアルピーヌ工場で１台１台丁寧に製作されていました。イエローバルブのヘッドライトを点灯し、devilのマフラーからサウンドを咆哮させて疾走すれば、気分はツールドコルス！